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食の新潟国際賞

受賞者メッセージ

受賞の言葉
本賞: 坪井 達史 氏
ウガンダ国立作物資源調査研究所
JICA稲作上級技術アドバイザー

食の新潟国際賞の受賞を知らされ驚き、そして私を推薦してくれたJICAと選考委員の先生方に感謝しています。

 この受賞はアフリカの稲作農家、普及員、研究者、そしてアフリカ稲作支援を現場で行っているJICA専門家、協力隊のネリカ隊員、JICAスタッフの皆様の活動とその成果を評価していただいたものと認識しています。アフリカの稲作はまだ始まったばかりで農家も経験が浅く生産性も低いことから、これからも現場で共に汗を流す技術協力が必要と考えています、そこで今回の受賞は私の現場での活動を評価していただいたことにより、農家と共に汗を流している普及員、協力隊員、専門家の励みになり、また現場での活動の大切さを再認識してもらえたと思います。

 私は10月末で30年に渡る稲作専門家に終止符を打ちますが、最後にこのような立派な賞をいただくことになり最高の喜びです。ありがとうございました。

 これからも老体にむち打ちアフリカの稲作支援に微力ながらお手伝いする所存です。
私の専門家としての活動を生活・健康面から支えてくれた妻と娘達に感謝しています。

佐野藤三郎特別賞: C.L.ラクシュミパティ・ゴウダ 氏
国際半乾燥熱帯作物研究所(ICRISAT)副所長

 私は、食の新潟国際賞財団から「佐野藤三郎特別賞」を授与された事を、誠に幸せに思っております。

 私はこの賞を南アジアの乾燥地帯やアフリカの亜サハラ地帯の小規模農家の方々に捧げたいと、心から感じております。

 また、私は、40年間に渡って、自分たちの生活を確立するために大変な挑戦を続けている貧しい人々を助ける仕事としての科学者、研究リーダーの職に就く機会を与えてくれた、「国際半乾燥熱帯作物研究所(ICRISAT)」の理事会並びに執行部に感謝致します。

 ICRISATにおける経験は、私に、自分の家族を養うためのより多い収穫或いは換金して現金を得るための余剰収穫を期待する小規模農民に対して、改善された技術(即ち、品種の改善、作物栽培法)を提供するのだという、全体の図式を教えてくれました。

 私を、「佐野藤三郎特別賞」に値すると考えてくれた食の新潟国際賞財団に対して、深く感謝致します。

21世紀希望賞: 中井 博之 氏
新潟大学大学院自然科学研究科 助教

 この度は、第三回食の新潟国際賞をいただき、大変光栄に存じます。古泉理事長をはじめ、唐木選考委員長また関係者の皆様方に心より感謝申し上げます。また、これまでご指導を賜りました先生方、共同研究者の皆様方にこの場を借りて厚く感謝申し上げます。

 近年、国際的な高齢化に伴い、世界的に健康管理の重要性が再認識され、食品機能として栄養面や嗜好面だけでなく、生体調節機能が注目されております。当該機能をもつ食品のうち代表的なものとして、機能性オリゴ糖が挙げられます。

 現在、小生は自然界に存在する安全な生体触媒である糖質関連酵素群を活用して、ヒトの健康保持増進に有益な生理活性を有する機能性オリゴ糖のバリエーションを拡大し、さらに植物性また海洋性バイオマスを高付加価値な機能性オリゴ糖に高収率変換する汎用的製造技術の開発に取り組んでおります。

 本研究活動により得られる成果は、自然界の生体内での含有量の低さから、これまで大量調製が極めて困難であった希少オリゴ糖やこれまで発見されてこなかった新規オリゴ糖を含む、ヒトの健康保持増進に有益な機能性オリゴ糖を健康食品素材や医薬品素材として社会に供給することを可能にし、植物性及び海洋性バイオマスの利用による環境負荷の低減、新たな食品・医療産業の創出・活性化、人類の健康増進に大きく寄与するものと期待されます。

 今回の受賞を契機とし、今後も研究に励んでいく所存です。この度は、誠にありがとうございました。